事例紹介

社会を知り、自分を知り、
将来を考えていく。

広島市立広島中等教育学校さま

課題
コロナ禍で職場体験が難しい中、子どもたちに「社会を知る」「自分を知る」機会をもうけたい
実施プログラム

BACKGROUND背景

新型コロナウィルスの影響を受け、職場体験が難しい中、先生方は「子どもたちにそれと同等の経験をさせたい」という想いがありました。総合的な学習の時間では「社会を知る」と「自分を知る」をテーマに、多様な社会人から仕事や働く意義などを聞き、自分の興味関心や得意なことを考え、将来を考えていく取組みをされています。今回は、その中で、2週連続の2コマずつで実施しました。

PROGRAMプログラム

非認知能力育成ワーク

先の見えないVUCA時代に必要とされる「非認知能力」の伸ばし方を自分と仲間と考えていくプログラムです。生徒たちは、日常生活での「できていること」に自分で気づいていきます。

Ancsプログラム

ワーク/職業観やライフキャリア/人生観について、地域の大人をゲストとして招き、ゲストや仲間の考えを聴き、自分はなにを感じ、どうしたいかを考える連続2コマのプログラムです。「自分のよさ」を自分で探り、仲間から肯定されるワークが特長です。

WORKFLOWフロー

1週目は「非認知能力とはなにか」「なぜ必要なのか」「自分やまわりのひとにはどんな力があるのか」などをテーマに、ワークブックを活用しながら、実施しました。5つのワークを自分で考え、まわりとシェアしたり、その場にいる先生や大人たちを巻き込みながらあっという間の2コマでした。

2週目は「自分のよさとは」をテーマに、地域の大人をゲストに招き、人生の浮き沈みや強み弱み、10年後の未来などをインタビュー形式で聞きました。自分の強み弱みを考え、弱みを強みに言いかえてみる「メタ認知」のワークでは、お互いに応援メッセージを交換しました。最後に、10年後の自分を考えてシェアをし、2週分のふりかえりを実施しました。

RESULTS効果

生徒の感想で多く見られたのは「できる」「できた」という言葉でした。数学や漢字の宿題など、当たり前に日々のルーティンと感じていた子たちが『続けることができている』『忍耐力につながってる』というように、自分のがんばりを実感できた取組みだったと先生からもメッセージをいただきました。

受講いただく中でたくさんの気づきを得て、実際にご家庭で実践されている方が多くいらっしゃいます。学びが即実践につながっています。

生徒の感想

  • 自分に足りていない・既に備わっている能力を発見することが出来て良かった
  • ただ一方的に話を聞くだけではなく、ワークなどに取り組みながら進行していったので、楽しかった
  • 自分のモチベーションだったり非認知能力について考えるのは私の中でタイムリーな時期だったので自分の内面的な部分を知れてとてもよかった!
  • 人生においてのターニングポイントを感じることが出来て自分の人生の取捨選択に役立つお話だった

ご担当者さまから

実施した2年生は、入学後すぐ休校し、行事もままならず、今年度になって縮小しながらも取り組みがはじまったところです。これまでの子どもたちの生活は「勉強ばかり」と、子どもたちもぼくらも思っていました。そうすると、しっかり勉強していい点をとっても「まだできてない」と、そこにばかりに目が行ってしまいがちです。今回は、そんな点数化できるものではなく、点数化できない非認知能力に、子どもたちが目を向ける機会になりました。「ぼくたち、実はこんなにできるんだ」「わたしたち、がんばってるね」と思い合える、そういった部分に焦点をあてていただき、ありがたかったです。

広島市立広島中等教育学校
中竹貫志 様 (当時)